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(10)原稿書き

メモからノート、そして原稿へ

 取材はしたけど原稿が書けない……。新米の記者が陥りやすい状態です。新米広報担当者もやはり同じ。そんなときはどうしたらいいのでしょう。ラブレターじゃあるまいし、代筆ってわけにはいきませんし……。

●まずはノートから

 取材メモをわきにおいて原稿用紙とにらめっこをしていても、記事が書けるわけではありません。記事を書くときは、初めにノート作りをした方がいいのです。少し面倒でも、その方が結局、早く書けます。

 まず取材メモを見て、大切だと思うところに赤鉛筆でチェックを入れましょう。次にそれらを抜き出して別の紙に書き、関係することも書き入れます。また順序を変えたりして、記事の流れをつくります。こうして「ノート」ができたら、原稿用紙に向かいましょう。

短冊法のイメージ図●困ったときの短冊法

 それでも書けないときは、短冊法という方法を使ってみてはどうでしょうか。まず、小さな紙切れをたくさん用意します。次にその1枚ずつに一つの事柄を書き込んでいきます。たとえば運動会の記事なら、1枚目に「○月△日」と書き、2枚目に「☆☆大運動会」と書きます。3枚目には「午前9時から」と書き、4枚目に「市長さんを来賓に迎え」と書きます。

 こうして、さまざまな事柄を書き終えたら、それらを自分の好きなように並びかえます。そして紙切れと紙切れの間に「で」とか「が」といった言葉を入れていきます。すると「○月△日、午前九時から、市長さんを来賓に迎えて、☆☆大運動会が開かれました」といった文章が出来上がるというわけです。まるで子供の遊びのようですが、これも記事の書き方の一方法なんですよ。

●大事なことを先に書く

 そのほかの注意事項についてもお話ししましょう。

  • 客観性を持って書く。記事に、主観が入ってはいけません。
  • 逆三角形法で書く。大切なこと、言いたいことを初めに書きます。前置きばかりの文はよくありません。
  • 5W1Hを入れる。いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように……の英語の頭文字をとったのが「5W1H」。これは、報道記事に欠かせない要素です。これだけは必ず入れるようにしましょう。
      ※例文
       「○月△日(いつ)、大会議室で(どこで)、○○主催の(だれが)教育講演会が(何を)開かれました。父母の皆さんに子供たちの心を正しくとらえていただこうと(なぜ)、教育研究所の凸凹先生に約2時間の講演を(どのように)していただきました」
  • 文章は短めに。読点(、)は1行に一つ、句点(。)は3行に一つ、段落は10行に一つが目安です。もちろん6行目に句点がきて、17行目に段落がくることもあります。

 このほか「主語と述語を離しすぎない」「長い修飾語を使わない」「かなづかいは現代かなづかいで」「漢字や難解な語を多用しない」という点にも注意しましょう。

■原稿用紙使用の基本

 原稿用紙に原稿を書くときの形式は、次のとおりです。これらは広報誌の原稿に限りません。

1文章の書きはじめ、段落がえのときは、1字下げて書き始める。

2句読点、カッコなども1マス使う。

3句読点や閉じカッコが行頭にくるときは、その前の行の下に付ける。

4「?」の次は1マスあけて文章を続ける。「?」の次に閉じカッコがくるときは、あけない。「!」も同様。

5「……」を付けるときは、2マス使う。

6見出しは原稿用紙の1枚目に書き、本文は2枚目の1行目から書く。ノンブル(ナンバー)は2枚目が「1」。