(7)原稿整理
間違いを見つけ出します
「ここではきものを脱いでください」さてあなたは、履物を脱ぎますか、それとも着物を脱ぎますか。点ひとつといえども、あなどれません。ご注意を。
●だれの文にも目を通す
たとえだれが書いた文章であっても、依頼して手元に届いた原稿をそのまま印刷に使うことは避けましょう。もしかしたら思わぬ間違いがあるかもしれないからです。学校の先生でも、間違えたことに気づいていらっしゃらないかもしれません。それをチェックするのも、編集にあたる者の仕事なのです。
では、原稿整理について一つずつ見ていきます。
●正確に、読みやすく
- 誤字・脱字を正す……「せんもん」という言葉を漢字にすると「専問」か、それとも「専門」か……。答えは「専門」です。このように、うっかり間違えてしまいそうな漢字はたくさんあります。手元に届いた原稿を読みながら、少しでも心にひっかかりを感じたら、国語辞典を見て確認しましょう。また語句の表記についてもっと詳しく知りたい場合は、共同通信社刊『記者ハンドブック』などを参考にしてください。
- 送りがな……意外に間違えやすいのが送りがな。「おこなう」は現在「行う」と表記するのをご存じでしたか。これも漢字同様、心にひっかかりを感じたら、すぐ辞書をひきましょう。
- かなづかい……必ず新かなづかいを使います。「思ひます」は「思います」と直します。
- 文体……文末が「〜だ。〜である」で終わる文体を常体といいます。同じように「〜です。〜でした」で終わる文体を敬体といいます。一つの文章(たとえば一人のメンバーの作文)の中では、文体を統一しましょう。
- 句読点など……「、」「。」は正しい場所に付けましょう。読点(「、」)は、主語のあとに付けるのが基本です。もちろん、句読点が行の初めにあってはいけません。同じように、始めるカッコは行末に書いてはいけませんし、閉じるカッコは行頭に書いてはいけません。なお、読点については、付け間違いによってまったく意味が変わってしまう場合もあります。十分注意してください。
- 読みにくい文……「息子が出かけたら、傘を忘れたらしく雨が降ってきたので、私は息子に傘を持って出かけた」という文は、何が言いたいのかよく分かりません。「息子が出かけると、雨が降ってきた。傘を忘れたらしいので、私は息子のための傘を持って出かけた」のほうがよく分かりますね。いたずらに長い文章は、誤読を誘い、読みにくいものです。
以上、いろいろな点を見てきましたが、どんな場合でも原稿の内容が変わってしまうような整理は許されません。また文章を割愛するなどの大幅な変更が必要な場合は、必ず執筆者に連絡しましょう。これは、必ず守るべきエチケットです。
整理のすんだ原稿は、書き直しましょう。整理によって原稿の行数が変わってしまうこともあるからです。書き直した原稿には、必ずノンブル(ナンバー)を付け、表紙用に原稿用紙を一枚付けて、ホチキスでとめます。
■原稿用紙使用の基本
原稿用紙に原稿を書くときの形式は、次のとおりです。これらは広報誌の原稿に限りません。
文章の書きはじめ、段落がえのときは、1字下げて書き始める。
句読点、カッコなども1マス使う。
句読点や閉じカッコが行頭にくるときは、その前の行の下に付ける。
「?」の次は1マスあけて文章を続ける。「?」の次に閉じカッコがくるときは、あけない。「!」も同様。
「……」を付けるときは、2マス使う。
見出しは原稿用紙の1枚目に書き、本文は2枚目の1行目から書く。ノンブル(ナンバー)は2枚目が「1」。